嵐が丘 [山本耕史]
2015年5月6日(水・祝)~2015年5月26日(火)@日生劇場
2015年5月23日(土)12:00 1階XB列25番
【ものがたり】パンフレットより
第一幕:ワザリングハイツ(嵐が丘)に、ロックウッドが久しぶりにやって来る。
しかし、ヒースクリフはすでに亡くなり、屋敷の主人は若いヘアトンとキャシーになっていた。
話は1年前に遡る。
嵐が丘に泊まったロックウッドは、その晩、キャサリンの亡霊を見て驚き、屋敷に仕えるネリーに問いただすと、ネリーは嵐が丘で何が起きたかを語り始める。
30年前、屋敷の主人アーンシュウは旅先からボロをまとった少年を連れ帰って来た。
少年はヒースクリフと名付けられ、家族同様に育てられた。
キャサリンは彼とすぐに仲良くなったが、父親の愛をヒースクリフに奪われた兄のヒンドリーは何かとつらく当たる。
結局、使用人ジョウゼフの薦めで、ヒンドリーは遠くの大学へ。
口うるさいジョウゼフにもお構いなしで、キャサリンとヒースクリフは幸福な時間を過ごしていたが、アーンシュウが亡くなると、事態は一変。
兄が妻を連れて戻ってきて、ヒースクリフを下男の身分に落とすが、キャサリンは反発し、ヒースクリフと過ごすことをやめなかった。
しかし、近くに住むリントン家のエドガーと、妹イザベラとの交流が始まり、ヒースクリフは苛立ちを隠せない。
一方、ヒンドリーにも悲劇が襲う。
妻が息子を残し死んでしまい、酒とギャンブルに溺れて行く。
そんな中、キャサリンはエドガーのプロポーズを受け入れる決心をする。
偶然、それを聞いてしまったヒースクリフは屋敷を飛び出した。
心から愛しているのはヒースクリフだけ、というキャサリンの言葉を聞く前に。
姿を消したヒースクリフを求めて、彼の名を叫ぶキャサリンの悲痛な声が荒野に響く-。
第二幕:3年後、キャサリンはエドガーと結婚した。
ヒースクリフを失ったショックで長い間、病床にあったため結婚は遅れたが、リントン夫人となってからは落ち着いた生活を送っている。
ところが、ある日、突然ヒースクリフが戻ってきた。
どこで何をしていたのか分からないが、金持ちになり身なりもすっかり立派になっていた。
再会に狂喜するキャサリンを見て、エドガーは不安を感じるが、イザベラはヒースクリフに心ひかれてしまう。
それを知ったヒースクリフは、イザベラに遺産相続権があることに目を付ける。
キャサリンとヒースクリフが頻繁に会っていても黙ってきたエドガーだが、ある日、ついに衝突し、その騒ぎの中で、キャサリンは心のバランスを失い、病床についてしまう。
ネリーたちが看病に追われる隙に、ヒースクリフはイザベラと駆け落ちし、結婚してしまった。
数か月後、ヒースクリフは死を目前にしたキャサリンの病身へ忍んで会いに行く。
二人が最後に交わした言葉は…。
その夜キャサリンは娘を産んで、逝ってしまった。
それから16年、ヒースクリフは彼女が残したキャシーと、自分とイザベラの息子リントンを強制的に結婚させるが、病弱なリントンはすぐに亡くなり、その遺言をたてにリントン家の財産をも手に入れる。
その後は、キャシーは嵐が丘に住まわせ、すさんだ生活を続けていたが、ヒンドリーの息子ヘアトンとキャシーは、いつのまにかに惹かれあうようになっていく。
そしてヒースクリフは…
出演者
堀北真希 キャサリン・アーンショウ
山本耕史 ヒースクリフ
高橋和也 ヒンドリー・アーンショウ
伊礼彼方 エドガー・リントン
矢崎広 ヘアトン・アーンショウ
小林勝也 ジョウゼフ
ソニン イザベラ・リントン
戸田恵子 ネリー
陰山泰 ケネス医師
近野成美 キャシー
小林大介 ロックウッド
他
原作:エミリー・ブロンテ
翻訳・脚本・演出:G2
『嵐が丘』という作品があることは知っていた。でも、作品名だけでどんな作品なのか全く知らなかった。
今回、耕史くんが出演するので、あらすじなどで世界三大悲劇作品だと言うことを知る。
私は人とのコミュニケーションが苦手なので、良くも悪くも上辺だけの付き合いをしている。
キャサリンとヒースクリフ。
魂での繋がりと言う生涯私が経験することはないであろう繋がりで結ばれている。
なので、私のような薄っぺらい人間が語るのもおこがましいとさえ思ってしまう。
作品からの圧力が凄くて途中から観ていることに息苦しさを感じていた。
でも、目を離すことが出来ない。次はどうなるのだろう?と次を求めてしまう。
決してハッピーな気持ちになれる恋愛作品ではない。
観ていて本当に苦しくて、辛くてたまらなかった。
自分以外の人を互いに自分と思い、愛情の一言で片づけられないものを持ち続ける。
だからそこ「魂があっても、肉体がない。」「肉体はあっても、魂はない。」
互いが存在することが互いの存在意義なのである。
溢れ出す作品力。だからこそ長い間読み続けられ、観続けられているんだと思う。
そんな作品を観ることが出来たこと感謝しかない。
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