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第89回花道会セミナー [中村芝のぶ]

『第89回花道会セミナー
~端正な女形、成駒屋の実力者~
2016年11月20日(日)@歌舞伎座3階「花篭」

2016年11月20日(日)14:30 H-10
出演:中村芝のぶ
聞き手:関亜弓(歌舞伎ライター)

芝のぶさん花道会セミナーご登壇2回目
聞き手の塚田さんが体調を崩され歌舞伎ライターの関亜弓さんが聞き手に変わった。

壇上に上がる前に花道会事務局の方が芝のぶさんを紹介するとき「声も良く、姿も良く、性格も良く」とご紹介。
芝のぶさんも「性格の良い中村芝のぶです。」とご挨拶。
場も和み良いスタート。

以前より早めに申込みしたのに席が悪かった。
前回の花道会参加してない方が多く、今回は、花道会会員の方の参加がどうやら多かったみたい。
事務局の対応もスムーズで一安心。

聞き手が女性の方なので、まず芝のぶさんの綺麗なお肌の保ち方から質問スタート。
やはり「保湿」が大切。
トークショーなどで芝のぶさんのお肌綺麗ですね。と質問が多い。
実際にとても綺麗だしね。
今回も「保湿とクレンジング」が大切と話をされていた。

芝翫の大名跡が戻ってきたことは嬉しいと話され、芝翫さんの名前がなかった期間心にぽかんと穴があいたようだった。と話されていた。
今回同時に襲名された坊ちゃんの話もあり、福之助さんと子供だったころ一緒の機会が多く「夏祭浪花鑑」がニューヨーク公演を行ったとき芝のぶさんは磯之丞を演じていて顔とか誂えのまま福之助さんの顔をして、ちょろちょろするので、「顔させて」と大変だったと思い出話。
今は大人になられてと考え深げ。

歌舞伎役者になるきっかけは良く話をされる。将来は、モノを作る方か歌舞伎役者かどちらかに進もう思っていて、高校も美術科に進学したので、ご両親もサラリーマンになると思ってなく芸術系に進むと思っていたので、歌舞伎役者になることはすんなりと受け入れてもらった。
子供の頃、インドアな芝のぶが心配で、小学生は野球、中学生はバスケットをやらされていた。(どちらとも補欠)
ただ、坊主は理不尽だと芝のぶさんの美的センスは感じていた(笑)
高校生は吹奏楽部でサックスをしていたけど、センスがなく、楽器がメインのメロディから外されていったのに、キャプテンだった。

運動が得意ではないようで、養成所時代トンボの練習はしていたけど、上手く返れず本番でもトンボをする予定だったけど、お尻から転んでいるみたいになり本番ではカットされた。

先代の芝翫さんに入門して、大変だったのは、芝のぶさんではなく、先代の芝翫さんだったらしい。(芝のぶさん曰く、今考えると常識がなかった)
「ハムレット」の話があったとき先代の芝翫さんは、大変だから出演させたくないけど、出演してなにかを持って帰ってくれればと仰り出演した。
歌舞伎と違いが多く、先代の芝翫さんが出演させたくないと話していたことが分かったり、客観的に歌舞伎を観られたことが良かった。
歌舞伎は台詞も見せ場なので誇張して話したり、他の方が演じているときは表情出さない(腹で芝居をする)など違いがある。同じように演じていたら、演出家や共演した吉田鋼太郎さんに色々指摘されたとか、台詞を言っていない時表情がないとか、台詞は大切な部分だけ強調すれば伝わるなど。
公演を観に来た玉三郎さんにドレスで膝を曲げちゃダメと言われて、歩き辛いと思っていたけど、言われてやっと気が付いて、私は女形何だなぁ~。と自身のことを改めて感じた。
芝翫さんも観に来られて感想を聞いたら「そんな感じじゃない」と言われ残念と思っていたら、亡くなったあと現芝翫さんと話をして「今までそんなことしたことがないのに、初日にパパとママが入口で観に来たお客さんよろしくお願いします。と一人一人にご挨拶していて羨ましかった」と聞き崩れ落ちてしまった。

ブログにたくさんお料理がアップされているのは、手軽にできるように調べているとお話があった。
最近は食器も作るお料理を考え吟味して選んでいる。

思い入れある作品(注目されるようになった)は、「研辰の討たれ 」の金魚役。
芝のぶさんは道後温泉に行き芸妓さんを呼んで踊りを見て、自身が歌舞伎役者で今度「研辰の討たれ」を上演すると話をして、芸妓さんに道後弁を教えてもらった。
上演当時変な関西弁と言われていたけど、実は道後弁で大きい役で反応があり、自身の意見も取り入れた役なので思い入れがある。

「魚屋宗五郎」のおなぎさんは、児太郎さんや梅枝さんに教えてもらった。
上演中ハエかな?(ハエは勘三郎さんの化身と言われている)と思ったら蜂で目が合い慌てていた。
台詞を言い終わったら飛んでいったけど、梅枝さんに慌てすぎと言われた。

「文七元結」のお久の抜擢は何故かは分からない。
ただ、勘三郎さんは、一生懸命な人は必ず見ていて抜擢してくれる方。
袖で芝居を観ていたり、裏で真似したりなど。(真似して裏で練習するのは本当はダメ)
たくさん怒られて、これじゃ泣けないなど言われたことを福助さんにきっとお兄さんはこういうつもりで言っているなど言われ教えてもらった。

お客さんからの質問
Q1.同じ作品で違う役を演じるについて

A1.こう演じると相手がやりづらいんだと分かり勉強になる。
おみつとお染はお染は良いお家の出だし、動きとか大変。
どう演じてもおみつに部があるので大変。

Q2.習っていて得意不得意な楽器

A2.習っていているのは、三味線、お琴、胡弓
不得意は三味線
お琴と胡弓はごまかしが利く。

Q3.福助さんと児太郎さんが心配

A3.福助さんのことはあまり話をできないけど、戻ってくるためにリハビリに励んでいる。
児太郎さんはこれからと言うときお父さんが倒れたので大変だけど、手を抜かず努力の人なのでどんどん上手くなっているので身内が言うのもですが安心してください。
芝翫さんと成駒屋を盛り立て、盤石な状態で福助さんを迎えようと話をしている。

芝のぶさん後半汗だくだく。
楽しそうに話されていた。
自身のこと、芝翫さんのこと、児太郎さんのこと。成駒屋のこと。

最後のご挨拶で、今後の成駒屋のこと熱く語っていた。
今までのトークショーにはなかった熱さでちょっとびっくりして聞いていた。

芝のぶさんが演じてみたい役(「矢口渡」のお舟)や儚い役いつか演じるチャンスを得られれば観たいな。


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