臨場 劇場版 [映画]
『臨場 劇場版』
2012年7月17日(火)14:40 F列8番 @ワーナーマイカル新百合ヶ丘
【ものがたり】パンフレットより
2010年冬。吉祥寺で無差別通り魔事件が発生した。死者4名、重軽傷者15名にも及ぶ悲惨な事件だった。
しかし、現行犯逮捕された波多野は精神鑑定の結果、心神喪失とされ、刑法39条が適用され無罪となる。
大切な家族を失った被害者遺族たちは行き場のない思いにかられるのだった……。
その事件から2年後、港区で弁護士を営む高村則夫の刺殺体が発見された。
警視庁検事部監察課検視官・倉石とその部下留美、永嶋らが検視作業のために臨場した。さらにその2日後、神奈川県で病院を営む精神科医・加古川有三が殺された。この事件は神奈川県警の管轄であるが、倉石は双方の遺体の状況に類似点を見つけ、弁護士殺人事件と同一犯の犯行の可能性があると考えた。
一方、警視庁捜査一課管理官・立原も、この2つの事件が同一犯の犯行なのではと睨んでいた。高村と加古川は、あの2年前の無差別通り魔事件の関係者。
加古川は容疑者・波多野の精神鑑定人であり、高村の弁護が波多野を無罪に導いていた。
まさか、無差別通り魔事件の遺族による犯行か?警視庁と神奈川県警の合同捜査本部が立ち上がった。捜査の指揮を採る神奈川県警捜査一課の管理官・仲根は被害者遺族の犯行だと決めつけ、遺族たちのアリバイを当たるよう、捜査員たちへ発破をかける。「俺のとは違うなぁ」-そこに異を唱える倉石。倉石は高村の死体には死亡推定時刻を欺く細工が施してあると考えていた。遺族の中に医学的な知識を持つ者はおらず細工などできるはずがない、また同一犯ならば加古川の死亡推定時刻も同様に細工されたものに違いない、というのだ。だが、加古川の遺体を解剖した法医学の権威・安永教授は、死亡推定時刻には何の問題もないとしている。安永は倉石の恩師でもあり、その解剖結果を疑うとは暗視を愚弄することと同じだ、と仲根は倉石を咎め、遺族の中に真犯人がいるはずだと捜査を進めた。
ほどなくして、通り魔事件で娘を殺された直子が、波多野の装置入院先の病院に包丁を持って潜入し、身柄を確保された。高村と加古川を殺害したのは、やはり遺族である直子なのだろうか?仲根は執拗に直子を取り調べる。
一方、立原は、高村、加古川が関わった神奈川管轄内の事件に着目していた。2人は8年前、殺人事件の被告となった青年を心神耗弱による減刑に持ち込もうと目論んだが、青年は拘置所内で自殺。しかもその後、真犯人が検挙され、実は青年は無実であったことが判明した。
たった一人の肉親である父親・浦辺謙作は、今も神奈川県警の現職警察官であった。
倉石は独自に捜査を続ける。「「鑑識の人間が捜査に口を挟む権利はない」と言われようと、組織や規律を守ることよりも、真実を究明することがすることが倉石の揺るぎない信条だ。
「まだ、根こそぎ拾えてねぇ」-がむしゃらに捜査を進めていく倉石の姿に、改めて心を動かされた留美も検視上の不審点を丹念に調べ上げていく。死者の声を拾い尽くすという倉石の教えは、また留美にとっても信念となっていた。高村と加古川、2人の遺体はどんな真実を語りかけているのか。
やがて倉石によって明らかにされる、哀しみを抱えたまま生きる者の心底からの叫び。
-その先にあるのは、はたして希望なのか、あるいは絶望なのだろうか。
出演者
倉石義男 内野聖陽
小坂留美 松下由樹
一ノ瀬和之 渡辺大
永嶋武文 平山浩行
五代恵一 益岡徹
仲根達郎 段田安則
関本直子 若村真由美
波多野進 柄本祐
立原真澄 高嶋政伸
山下美奈子 市毛良枝
浦辺謙作 平田満
安永泰三 長塚京三
他
テレビシリーズよりなかなかグロテスクな内容だった。
ここ数年度々起きてしまう無差別殺人を扱いかつ、その犯人が刑法39条の対象。
殺人を犯す時って、誰しも心身喪失だと私はいつも感じている。
倉石はいつもながら、“根こそぎ拾えてねぇ”でマイペース。
組織に染まらないながら、着々と本丸に迫っていく。
映画版は、私が違和感を感じている39条の結末を描いてくれている。
判断は難しいけど、やっぱりこの法律はおかしいと改めて思わせてくれた。
倉石ってどんな病気を抱えているんだろう?
ドラマでも映画でも結果を知りたい。
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